ヤマトの国で

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「明日から念願の冬休みだ。 俺もやっとゆっくり出来る。」 「先生ー。 教師には、冬休みがありませーん。」 「な!? 何、だと…!?」 俺が召喚されて二ヶ月が経った。 教室では今日も、クラスの突っ込み役とシル先生による漫才が行われている。 まあ日常茶飯事だから、他の奴らも慣れてきたようだ。 「宿題は今配った物だけです。 では、解散!」 今のは副担任の先生。 この頃、怠慢教師に見兼ねて、クラスを束ねてくれている。 「武史、帰ろうぜ。」 ぼうっとしてたらクラスの奴らは、殆ど帰ってしまっていた。 「ああ。」 隆司のハーレムメンバーが増えてくるに連れ、リオたちと居る時間が多くなった。 今では、一日の殆どをこいつ等と過ごしている。 「なあ、武史は冬休み何して過ごすんだ?」 寮へ向かってる時、リオがそんなことを聞いて来た。 「俺は、明日からヤマトに行くんだ。」 実は王様に、俺たちがいた世界の国とヤマトが似ていることを言ったら、 「なら、ヤマトに行って見てはどうだ? 確か、“海の聖者”のギルドマスターの息子が、ヤマトに詳しいらしい。 こちらから、案内を頼んでみよう。 まあ、勇者は特訓の為行けないが、武史君ならいいだろ。 なに、君達を帝に紹介する日だけ帰って来たらいい。」 と言って下さったから、お言葉に甘えることにしたのだ。 何故だか、リオ達が羨ましそうに見てくるが普段あいつに巻き込まれている息抜きだと思って欲しい。 「大丈夫、お前らの土産は買ってくるから。」 俺がそう言うと、リオ達は声をあげて喜んでいた。 さて、何買ってこようか?
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