エアキス? ってなんですか?

24/31
前へ
/31ページ
次へ
ドアを開けた瞬間、響く音にメイはギュッと目を閉じた。 そして、ゆっくりと開いて、 「リバンッ! 競り負けんなっ!!」 アキの声が聞こえてきた。 いつもの落ち着き払った声とは違って、その顔だっていつもの余裕のあるアキとは違う。 アキがバスケをしてるのを見るのは勿論初めてじゃない。 付き合い始める前だって遠くから覗いたり、2階から見てたり。 付き合うようになっても当然のように2階から見てたのだけど、 『五月蝿い。気が散るから来るな』なんていわれて。 意地を張って見に行かなくなったり。 それでもこっそり覗いてたりしてたのは内緒だ。 だけど大会にだけは応援に行ってた。 去年のインハイもウィンターカップだって見逃すことなんてあり得ない。 けど、 「……凄い」 こんな間近で見るのは初めてで。 「でしょ?」 クスリと笑う美穂にメイはただコクンと頷いた。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2453人が本棚に入れています
本棚に追加