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「んっ…」
これから先の人生を考えると怖くなる。家族だけではなく目の前を歩いている大切な人達との繋がりが途切れてしまうのではないかと。
それでも今この時だけは楽しもうと決めていた。現実逃避ではなく未来に進む為の決断として。
「雅人」
「なに?」
「大好きだよ」
「……ありがと」
「しししし…」
考え事をしていると目の前に手を差し出される。心の底から笑っている笑顔と共に。
「うん…」
二度と離したくはない。この胸に抱いた感情も温もりも。
空を見上げれば青々しい世界が存在。夏の成長を実感しながら大好きな人の手を握り締めた。
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