始まりの日

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ザザザザザ…。 「世界を、救う、術が、あります。それは、」 興味ない。 なのに、聞き入る。 目を取られる。 「勇者・姫・生け贄・そして。。。あなたです。」 誰に言ってんだ? 。。。僕が、術? 世界を救えってか? ごめんだ。絶対にごめんだ。 直ぐ右手横に有る、炭酸飲料を口に含む。 パソコンをいじり、ネットを開き、適当なチャットサイトを複数開き、窓をする。 『術たち、さっさと行って世界を救えって!さぁ!w』 『たしかにーw行けよー!w』 『やだっ!救って!お願いぃっ!』 『俺ら、誰にSOSしてんだ?』 『わからねぇ…わからねぇよ!』 『っ、助けて!』 …運命に、抗えるなら。 このぎとぎとに穢れたこの世界を救えるなら。 「…行ってやるよ。世界を救いに。ヒーローになりに。」 と、僕は言いながら立ち上がる。 ………よれよれのジャージで。 ………………カッコ悪いヒーローだなぁ。ははは………!
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