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……まじ、うぜ~
アハハ……
やだぁ……
瑠夏の耳に微かな雑音が入り込んで来た。
チラッと後ろを窺う。
講義室の一番、後ろの席にいるグループが、小声でひそひそ話したり、笑ったりしていた。
だらしなく座ったり、頬杖をついている姿から嫌々、授業を受けているのは明白だった。
瑠夏は、前に向き直してから顔をしかめた。
素敵な先生の声の合間に雑音が入る事が瑠夏にとっては、不快極まりないのだ。
雑音が1度流れると、それに同調して講義室に不協和音が発生する。
瑠夏は藤乃川先生に自分も、その不協和音の1つに思われるのが堪らなく嫌だった。
自分は違います。
そう強調したくて、瑠夏はジッと壇上の藤乃川先生を見詰めた。
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