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教室に入ってカバンを置くと教室の後ろにオレの友人がいた
「よぉ~!誠!お久しぶりだねぇ………
っとおやおやまた嫁と登校かぃ?」
彼の名前は火野海斗(ひのかいと)
容姿端麗、成績優秀、運動神経も抜群
だが若干引きこもり気味のヲタク君
ヲタクを引いたらメッチャモテるのに3D女子に興味のない残念な子である
「くそうっせぇぞ~二次ヲタ君」
「ストレートな表現すぎて泣けるよ?
リア充君」
「ハイハイ……………リア充じゃねぇけど………
泣きたきゃ画面の女の子に慰めてもらえよ~」
「分かっている!」
そういうと携帯のギャラリーを見て楽しみだした
「……あれと同じ扱いをされただなんて………」
ちょっと心外である
「そーいえば今日転校生が来るらしいぞ」
いや、携帯にメッチャ萌え萌え系の画像を表示されながら言われても…………
そしてその状態の海斗のその台詞に思うことはただひとつだ
「………ついに3Dと2Dの区別がつかなくなったか………」
「ボクが信用できないなら夢花ちゃんに聞いてみろよ…………」
「たしかに………マトモなことを言うな!
おい!夢花!」
オレは女子と話をしていた夢花を呼び出した
「ん~?誠なにぃ~?」
「今日転校生がくるってホントか?」
「うぅ~ん…………知らないなぁ………
ちょっと待っててねぇ~」
そういうと夢花は女子のグループに戻って女子に聞きいった
「そんな話は聞いてないって~」
「………やっぱ海斗………」
「違う!ホントなんだ!」
「理想ばかり………現実に向き合えよ………」
「うるさい!!ボクはいいんだよ!
どーせ3Dじゃあいきなり義理の妹ができないし!
その妹に『お兄様♪』なんて言われることもないし!
かわいい幼なじみもいないんだよ!」
オレは全部3Dである気がする……………
というかある……………
「ごめんな………海斗…………」
「なにがだ!?あとなんでボクを憐れんだ目をしてるんだ!?」
「いや……………………何でもないさ…………」
キミの欲しいものを全部持っていると言ったらキミはどう思うのかな?
羨ましさでオレは殺されるんじゃないかと思うよ
「誠、もうそろそろHRだぞ」
「あぁそうだな………ありがとう……
夢花!時間だぞ!」
「うん~♪分かってるよぉ~♪」
そう言ってオレは席に戻った
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