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「では自己紹介をお願いします♪」
そう言って先生は少し離れて椅子に座った
オレは机に伏せた
伏せたくなる
伏せなきゃならない
「如月悠奈です♪よろしくお願いします♪」
ほら？伏せたくなるだろ？
クラスの中から
「かわいいよなぁ！」
「オレあの子落とすよ！」
「羨ましいなぁ…………」
という声が聞こえる
「なぁ如月って誠と同じ名字だな」
カイトクゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン！？
「誠？……………
あっ♪お兄様！お兄様と同じクラスだったんですか♪」
「ユウナァァァァァァァ！お前社会的にオレを抹殺する気かぁぁぁぁぁぁ！」
お兄様って！？こんなとこでお兄様って呼んだらどーなるか！！
「ねぇ…………誠に妹なんかいなかったよね？」
夢花こわっ！
「あぁ…………私はお兄様とは血がつながってないんですよ♪」
「マコト、ワタシキイテナイヨ？」
顔面蒼白になる
もう逃げ出したい。すごく逃げ出したい。
そして海斗がフォローのつもりなのか
「えぇっと………………
悠奈ちゃんってこのクラスの人で彼氏にするなら誰がいい？」
ナイスだ！これなら悠奈も…………
「彼氏にするならお兄様ですっ！！」
「もうやめてぇぇぇぇぇぇぇ！！！
『彼氏にする』って単語と『お兄様』って単語は同時に存在できないから！！」
「じゃあお兄様はどっちがいいんですか！」
「………ハイ？………」
「『彼氏』をとるか『お兄様』をとるかです」
ここでお兄様をとったらオレはシスコンと思われるだろうな
彼氏をとったら間違いなく悠奈はオレの彼氏になるだろう
よし！
「なぁ悠奈？」
「どうしました？お兄様？」
「お前はそんな関係しか求めれないのか？」
「えっ…………」
「オレは悠奈と一緒にいると楽しい
それじゃダメなのか？」
「お兄様………ごめんなさい………変なこと聞いて…………」
「いいさ！オレは気にしないよ………
さぁクラスの人に挨拶しろよ」
「皆さん！これからよろしくお願いします！」
ただでさえ騒がしい学園生活が更に騒がしくなりそうだ…………
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