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《京介》
日本のとある高校……
『鬼の子』と呼ばれ、恐れられている不良少年がいる。
彼は頭は良いが、素行が悪く血気盛んな為、ケンカが絶えることがない。
その不良少年の名は……
〈三原 京介〉
彼は平日の昼間から人々が賑わう商店街をフラついている。
自分が学生だという事を完全に無視して、あるいは忘れているかのように堂々とした姿。
彼に『学生の本分とは』と注意する大人は一人もいない。
それどころか、彼の存在自体が空気と同じかのように振る舞う者までいる。
それが不良少年である京介の日常。
しかし、その日は珍しく、普段なら絶対に通り過ぎるであろう店の前で立ち止まる。
看板に『骨董屋(こっとうや)』と書かれた店。
そこの商品の一つに異様な気配を感じる。
その気配は決して、不快なものではない。
しかし、快いものでもない。
何とも言えない『何か』。
その『何か』が少年の目を留めさせる。
その商品とは――
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