類は友を、馬鹿は災難を呼ぶんだな

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―――――― 通学路…… いつもの3人で帰り道を歩いていた。 この、3人でいる時間が私にはささやかな幸せ。 他に話せる人がいないのもあるけど……私にはこの2人だけでも十分嬉しい。 「置いてくな、とか俺に言っといて追い付いたらゲームか……」 「喋って歩きながらだぞ。訳わかんねぇ」 ゲームをしながら二人の後を付いているだけで呆れられた。 「紅玉が足りない……」 「しかもまた紅玉要求か?何作ろうとしてんだよ!」 「……海、せめてイヤホン外せ」 そう言われて私は耳からイヤホンを外して首から下げる。もともと音量は小さくしていたから付けてても問題はないけど…… 「…ぶつかるぞ」 「へ?」 前を見ると二人の背中じゃなくて電柱が! ゴッ! 「うぅ……いたた……」 ゲーム機を守ろうとして左肩から体当たりした電柱がすごく揺れている。 痛い思いをしただけあってゲームは無傷!安心した…… 「おお、揺れたな」 「もう一押しで倒せんじゃねえか?」 二人は私より電柱の方を気にしている。
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