類は友を、馬鹿は災難を呼ぶんだな

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9月第1週 ―――――― 寝る前に確認。宿題に名前は書いたっけか? いや書いた。『夜道記(よみち しるし)』と、もう3回も確認してる… 「…………」 7時15分。結局寝れなかった。 昨日まで……夏休みの1ヶ月半、徹夜続きな生活リズムを送っていたツケなのか、寝不足気味だ。 それでも義務感で、夏休み中に着る事がなかった学校指定の白シャツに袖を通し、朝食作りに行くついでに姉貴を叩き起こす。 両親なんて存在はこの夜道家には無い事にする。 焼いたトーストに焼いたベーコンを乗せた物を食べながら、半熟目玉焼きも乗せた姉貴のエサを料理してやる。 肉で体力付けとかないと今日はこの後やってけない。あと、俺は卵食べれない。 「おい、自分優先か」 ソファでふんぞり返っている姉貴が二重の意味で大人げなく足をばたつかせていた。 「うっせ、社会人風情。学生は朝早いんだよ。 そうじゃなくともアイツ等が無駄に早く来ちまうし……」 ピンポーン!ピピピピンポーン! 「うるさ……」 呼び鈴が壊れそうで不安な速さで鳴り響いている。 俺には3m先でハンドベルが鳴り続ける様な音なのだが…… 姉貴にはムクドリの大群が一斉に羽ばたく音を間近で聴く周波数に感じるらしい。 『よぉ!寝てねぇよな?』 呼び鈴連連打が止まったかと思ったら、やたら大きい男の声がリビングに響き渡る。 「もう来ちまったよ…… ……姉貴、昼は適当に済ましとけ」
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