類は友を、馬鹿は災難を呼ぶんだな

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課題は夏休みの始めに二人を拘束して早めに終わらせた。逆にそれが仇となったらしい。 こっちの予定を考えず「宿題が終わらない~!」と飛び付かれる方が嫌だが。 「やだなぁー私…………も忘れたかも……」 「お前もか。毎度の事だが」 「だな、取りに戻ったらついでに寝ちまう」 「確か、入れた筈なんだけど……」 無駄に律儀な海はその場で鞄の中をガサゴソと探り始める。 そして、ここからだと中が見える。 ……ゲーム機、何かの充電ケーブル、紙屑、ペットボトル……それ等がごちゃ混ぜになった鞄を掻き分ける。 「整理ぐらいしろ。でもって教室でやれ」 「むぅ……」 海に指摘すると鞄漁りを止めて、不満げに頬を膨らませながら歩き出す。 「もうガッコ着いちまう、クソ…記だけちゃんと持ってきやがって……」 「悪いか」 「ったりめーだろ、裏切りが……」 「忘れた私達が悪いから!」 「自覚あるなら……」 こんな会話をしながら門と熱血教師を通過した。
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