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とある神様は、世界を七日で創り上げたという。
全知全能なるその創造主でさえ一つの世界を創り上げるのに七日掛かったというのだから、凡庸なる少年には一体どれほどの月日を要するというのだろうか。
さし当たって決めた二人の小人の男女の名前は「ダム」と「イウ」。勿論聖書のアダムとイヴにちなんだものだが、それから一向に少年の世界創造は進まない。
それでもなんとかダムとイウには命を吹き込んであげたい一心で、彼らのすがたを構築した。
『こんにちは、僕はダムといいます。』
『あたし、イウ。』
穏やかなダムと少し生意気なイウ。
キューブの中でお喋りしている二人の姿を見ると、それだけで少年は顔が綻んだ。
まだ何もできてはいないけれど、自分の創った子どもが動いている。それだけで少年は自分が誇らしく思えた。
これから何を創ろうかな、と少年は動き回る小人達を見つめながら考えていると、ふと背後から誰かの気配を感じ取った。
振り向くとそこには、少年と同じくらいの歳の少女が立っていた。
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