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「君はいつもそうだね。他人から認められるか、そうじゃないかでしかその世界を創ろうとしない。自分が創りたいものって、考えてないよね。」 「認められなきゃただのガラクタじゃない。自己満足でしかないわ。そんな無駄なことして何が楽しいの?」 「じゃあ君は自分の創りたいものを創らないで、人の評価ばっかりで、それって何が楽しいの?」 お互い睨み合うままでそれからの言葉を続けようとしない。 しばらく膠着状態が続いたが、やがて少女は舌打ちをしてその場を立ち去った。ばっかみたい、と捨て台詞を残して。 少年は少女の創る箱庭が、好きではなかったが否定するつもりもなかった。ファンタジーな世界、ホラーな世界、あるいは遠い歴史を基にした世界、そんな物は好みでしかない。事実少女のそれを認めている人はたくさんいる。 ただ、少女の箱庭世界の小人達が、他人受けするだろうという打算から生み出された存在だというのが納得できなかった。 自身のキューブを見ると、そこには何も知らない顔で元気に動き回っているダムとイウがいた。 「……ああいうふうにはなりたくないな。」 きっと自分の方が正しいのに。 そう思っていたのは少女も同じだった。
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