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「いや――何か、この世界、現実味無いなぁ~って」
「はっ」と、隣から短く嘲る様な笑いが聞こえた。
そして、再び乾いた咀嚼音。
その後、
「何、そんな事いっつも考えてる訳? そんなんだから友達居ないのよ」
パリパリ、モグモグと口を動かして、オニギリを平らげ、バックの中に再び手を突っ込んだ。
「ほっとけよ。――でもさ、“ココ(中の世界)”って、無駄に進んでるだろ? 特に医療関係とか」
俺もコンビニ袋から、菓子パンを取り出して、頬張った。
「あぁ、薬とかね。――腕とか切断しても、“こっち”じゃ数時間でトカゲみたいに生えてくるものね。“向こう”じゃ、そうは行かないわ」
西条はバックからお茶のペットボトルを取り出して、グビグビと煽(あお)る。
続けて、思いつくことを上げていく。
「後、身体強化剤……みたいな? 強力なドーピングよね。何か身体が弱い人の為に、って触れ込みだけど、元々、軍事目的で作った――ってネットで噂になってるけど」
「あ~あったな、そんなのも。そんで、ナノマシン身体に入れて、手術しちゃってな」
俺も同じく、浮かんだ事を口にする。
「介護用の補助ロボットスーツ――なんてのも、もう普通に病院とか施設に普及してるけど、もうじき完全に自動制御ロボット、とかも出来るって話ね。アンドロイドっての?」
半ば、半信半疑という感じで、西条は、一口お茶を含む。
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