第一章

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一ヶ月後。 「でさー、ねえちょっと聞いてる龍ちゃん」 「龍ちゃんっていうな、ボケ新」 「そっちの方がひどいよね! ひどいよ!」  お昼も早々、隣でわあわあ喚き散らしているのは、入学式当初から仲良くしてもらっている加藤新一だ。  彼はお茶目で、俗に言うイケメンだ。  鼻筋はすらっとしているし、ぱっちり二重だし、目は大きくて少し色素が薄い。  髪の毛は茶色だし、ピアスは当たり前だし、そしてよく喋る。  そしてよく食べる。  
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