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いきなり立ち込めた
重苦しい空気の中で
すさまじい爆音の如く
鳴り響く雷鳴
その片隅に…
消え入りそうな
小さな悲鳴
虚像の支配に
真実が怯えていた
覆す勇気も手だても
見出だせず…
激しい雷雨に
雫を忍ばせ…
悲しいまでに
虚勢に委ねた
立ち込めた黒雲は
やがて…
胸の奥底へ
深く深く沈み込み
精一杯の虚勢も
真実も
そして…
かすかな雫さえも
全てを
静寂の闇へ
沈めて行くのだ
誰が気づくのか
そっと残した
一滴の悲しい叫びを
日が昇るとき
ほんの僅かな煌めきが
救いを求めていると
いう事に…
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