74人が本棚に入れています
本棚に追加
「なら良かったじゃないか。わざわざ転校までしたんだしね。」
「ははは、まあね。確かに良かったよ。」
「まあ、バカな奴もいないしな。」
「安心なりな!んで英樹、次のプランはもうあるのか?」
「…………プラン?」
ここで鳴門が言ったプランとは、彰のことだ。
「まあ、夏休みも近いからね。多少は計画してるよ。」
「ほう、そりゃあ楽しみにしてるぜ。ところで英樹、星華に聞かれても良かったのか?」
「別に問題ないよ。」
「計画って何?夏休みの遊ぶ予定とか?」
「それに近いかな?」
英樹は星華には話さないと決めた。人の数だけ、動きにくい時もあるのだ。
「僕も……良いかな?」
「いや、星華も早く友達作って遊びなよ。あんまり僕達だけってのもね?」
「そうだな。自慢じゃねぇが、俺達知り合い少ないし。」
「武士よ……分かりきったこと言わんでも。」
「…………うるさい……英樹で……十分だもん!」
「嬉しくないんだけど。」
「……僕、まだ男子が怖くてさ。結局、相手が何考えてるのか分からないから。」
人は人の考えを見抜けない。だからこそ、お互いの気持ちを探りあう。それを疑いと言うかもしれないが、ある意味信頼とも言える。
最初のコメントを投稿しよう!