紙一枚で人生変わる

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「テスト近くなってきたね。」 「止めちくり英樹。オレッち聞きたくない。」 「…………鳴門……勉強しろ。」 「そういや、星華は勉強どうよ?」 「うーん、普通かな?まあ赤点はないと思うよ。」 「主もそっち側かよちくしょう!」 「鳴門、そんなにヤバイの?」 それを聞いた鳴門は、顔を青くした。 「……ヤバイ。また先生と二人っきりの夏なんて嫌だ!」 泣き出した鳴門を見て、事の深刻さを理解した英樹達。 「……少しなら勉強教えてやれるが。」 「鳴門には仕事してもらうから、いないのは困るしね。」 「…………フッ……感謝しろよ。」 「僕も手伝うよ!みんなで遊ぶんだもん!」 「お前ら、マジサンキュー!つか凉子さん、何か言葉がキツいんですが。」 こうして、鳴門強化期間が始まった。 ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー 「お前、ちゃんと授業受けてるよな?」 「鳴門、分数ぐらい分かるよね?」 「…………漢字……違う。」 「えっと、化学反応は……分からないよね。」 「どうやら、オレッちとお前らの住む世界は違うようだな。」 絶望的だった。鳴門の学力は小学校五年生といい勝負だ。 「えっと、オレッちどすか?」 「あー、あとテストまで何日だ?」 「5日。初日は英語とかだった気がする。」 「…………単語……暗記。」 「文法は分からなくても、単語の意味が分かってれば何とかなるしね!」 「ダメだ、付いていけねぇ!」 最初は英単語から始まった。
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