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「今日はこれぐらいな。明日は数学をするぞ。」
「明日までに、今日教えた単語の意味と書きやっときなよ。」
「…………徹夜は……良くない。」
「大丈夫だよ!まだ四日はあるし。」
「うん……オレッち頑張る。」
あれから英樹達は、学校が閉まるまで鳴門に単語を教えた。
「あー、やっぱもうちょい教えてくんね?」
「つっても、もう下校時間だしな。誰か家空いてるか?」
「……仕方ない。今日は僕の部屋を使おう。凉子は帰って良いよ。」
「…………恥ずかしい?」
「絶対に嫌なイベントがありそうだから。」
「僕、友達の家なんて久しぶりだよ。」
「助かんぜ英樹!てか今悲しい言葉が聞こえたような……。」
「俺達も人のこと言えないだろうが。」
英樹の家が近かったので、そこで勉強の続きをすることになった。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
「お邪魔しまっす!」
「これで二度目か。邪魔する。」
「…………英樹……部屋……フヘヘ。」
「英樹って一人暮らしなんだね。凄いね?」
「狭くない?まあ、一人の方が気楽だしね。」
「ミャミャミャ?」
「ただいまミル。お客様が多くてね。」
ベッドの下を漁っている凉子を無視して、鳴門の勉強は始まった。
「ねえ英樹、この子名前は?」
「ミルだよ。良かったら遊んであげて。」
「うん!そうさせてもらうよ!」
「…………英樹……本は?」
「質問の意味が分からないけど、ベッドの下に入れとく訳がないじゃんか。埃で汚れるしね。」
「…………私は……負けない!」
「はぁ、だから嫌だったんだ。」
「諦めろ英樹。さて鳴門、早めに終わらすぞ。」
「おう!英樹キレたらメンドイからな。」
まずは単語を聞いて意味を答える方式だ。
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