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「いや悪いね武士。しばらく行ってなかったから、また忘れちゃったよ。」
「そろそろ覚えろよな。お前は役員なんだからよ。」
歩き出したのは良かったが、生徒会室までの道のりを忘れた英樹。また帰るところの武士を捕まえ、案内をしてもらっていた。
「武士、主よく生徒会室の場所知っとるなー。」
「…………びっくり。」
「二人は着いてこなくてよかったのに。どうせ役に立たないんだし。」
「ひでぇ!オレッち場を盛り上げるのは得意だぜ!」
「…………邪魔に……ならない!」
「もうすでに邪魔なんだけどね。」
「…………ぐぬぬ。」
「お前ら、もう着いたぞ。」
「ありがとう武士。んじゃあね。」
「おう、頑張れや英樹。」
武士達と別れ、一人生徒会室のドアを叩く英樹。
「ん?誰だ?」
「高村です。失礼します。」
まだ詩織しかいないようで、静かだった。
「おお英樹くん。来てくれたか。」
「ええ、昨日の件もありますしね。」
「まあ、のんびりしていたまえ。揃ったら始めよう。」
そして役員が集合するまで、英樹は時間をつぶした。
ー ー ー ー ー ー
「では、本日の生徒会を始めようか。」
「彰くん、いつになったら遊びに行ってくれるの?」
「えっと……テスト近いですし。」
「じゃあ私が教えてあげるよ!」
「甘奈、またアンタは困らせて。」
「……凛華さん、近いんですが。」
「るせぇ。逃げないように見張ってんだよ。」
「頑張りなさい凛華。」
「……君たち、始めてもいいかい?」
今日の生徒会は騒がしかった。
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