約束の重さ

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「隊長!まるで初めての恋を知った雰囲気であります!」 「どんな雰囲気だそれ?」 「…………甘い……香り。」 「そうなのか?俺には分からん。」 「チッチッチッ、駄目でありますな武士巡査部長。そんなことではKY検定に落ちますぜ。」 「俺だけおかしくないか?ってかなんだKY検定って。」 「気配ヨークシャテリアの略ですよ。ちなみに、ヨークシャテリアは多分犬です。」 「そんなあやふやで良いのか?」 「…………二人……黙れ。」 「「イエスマム!我らが隊長殿のご命令には絶対服従なり! 」」 「…………それで……良い。」 そんな武士達を見る英樹。バレないように着いてきているつもりだろうが、英樹にはすぐ分かった。 「何やってんのアイツら。」 「ん?なんだ英樹?」 英樹との会話がなく、落ち込んでいた凛華が顔を上げた。 「いや、あそこに不審者が……て凛華さん、なんで泣きそうなんですか?」 「だって、英樹全然話してくれないから怒ってるかと……」 「いえ全く。僕は静かな方が落ちつくので。」 「ほ、本当か?迷惑じゃないか?」 「ええ。」 英樹自身、凛華のことをすっかり忘れていた。なので、いつもどうりに一人で帰っている気分だった。
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