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「……ここどこだよ?」 「起きたか英樹。お前は教室で倒れたんだよ。んで、俺と鳴門が運んだのさ。」 「貴様の不甲斐なさのせいで、我を働かせるとはな。」 「あー、アイツに抱きつかれたんだっけか?……ウップ。」 「吐くならトイレでな。で?ずいぶん仲良いじゃねぇか。」 「そうだそうだ!羨ましくなんかねぇけど、理不尽だ!」 「いやアイツ男だぞ?お前良いのかよ?」 英樹の口調が違うのは、人との接触があったからだ。普段の英樹は、まず人を近づけない。最悪暴力になるが、そのラインを越えられると、キレてなくても口調が変わってしまう。気を失っている時間が長ければ自然と落ち着くが、今回は早かったようだ。 「けっ!最悪の気分だぜ。てかアイツ、転校なんて聞いてねぇぞ?」 「やっぱり会ったことあんのかよ。何があったんだ?」 「結構お前になついてんじゃねぇか。」 「昨日コンビニ行く途中で会ってよ、少し相談にのったのさ。」 「相談って、前の学校であった嫌な事の話しか?」 「転校するぐらいだし、重い話しなんかね?」 「いや、アイツ見た目は女だろ?んで、男子に襲われたんだと。」 「はぁ、バカな奴もいたんだな。そりゃ転校するな。」 「っても早すぎねぇか?転校ってそんな簡単にできたっけか?」 「前から嫌な経験はあったんだろ。転校するって日に襲われんじゃね。」 「いなくなっちまう前にってか?」 英樹達が話していると、保健室のドアがノックされた。
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