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「ありがとうございました」
それを合図に次々に生徒が帰っていく。
そんな中、俺は1人で緊張していた。
動けずにその場でじっとしていると、美希がやって来た。
「隆弘?どうしたの?帰らないの?」
「あ…いや…帰るか、、、そのまま家に直行する?」
俺が言うと、美希は思い出したように、
「そうだ!!家の近くにあるアイスクリーム屋さんに行きたい!!」
「あぁ、あそこか…じゃあ着替えて行こうぜ。制服で行ったら同じ学校の奴に見られるだろ。」
「…。」
「美希?」
「…んで、何でそんな事言うの?!」
突然、美希が泣き出した。
「おい美希?どうした?大丈夫か?」
俺はなるべく冷静に言った。
「隆弘は何もわかってない!!」
「は?」
気が短い俺はキレてしまった。
「人の気持ちなんてわかる訳ないだろ。わかってほしいなら言葉にして伝えろ。少なくとも、そうじゃないと俺はわからねえ。」
やべぇ…言ってしまった。止まらなかった。
「帰る。」
気付いたら言っていた。
美希は涙をポロポロと流していた。
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