第1話

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「ありがとうございました」 それを合図に次々に生徒が帰っていく。 そんな中、俺は1人で緊張していた。 動けずにその場でじっとしていると、美希がやって来た。 「隆弘?どうしたの?帰らないの?」 「あ…いや…帰るか、、、そのまま家に直行する?」 俺が言うと、美希は思い出したように、 「そうだ!!家の近くにあるアイスクリーム屋さんに行きたい!!」 「あぁ、あそこか…じゃあ着替えて行こうぜ。制服で行ったら同じ学校の奴に見られるだろ。」 「…。」 「美希?」 「…んで、何でそんな事言うの?!」 突然、美希が泣き出した。 「おい美希?どうした?大丈夫か?」 俺はなるべく冷静に言った。 「隆弘は何もわかってない!!」 「は?」 気が短い俺はキレてしまった。 「人の気持ちなんてわかる訳ないだろ。わかってほしいなら言葉にして伝えろ。少なくとも、そうじゃないと俺はわからねえ。」 やべぇ…言ってしまった。止まらなかった。 「帰る。」 気付いたら言っていた。 美希は涙をポロポロと流していた。
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