羽根を手折られた小鳥

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屯所に来て、1ヶ月が経った。 屯所に来たときと何も変わらないのに、時間だけはどんどん流れていく。 「一日ってこんなに長かったのか…」 たった今起きたのに、私の口からはそんな言葉が流れ出た。 此処へ来て1ヶ月、私は一度も外へ出ていない。 腰に挿していた2本の刀と1本の小太刀は土方さんに預かられてしまった。 『暫くはお前に監視をつける。 与えられた仕事以外は部屋から出るなよ』 そんな事を言われ大人しくしている訳だが、一日殆んどすることがなければ朝が来るのも嫌になるのだ。 .
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