バイセクシャルも人の子である。

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父が帰宅し、3人で夕食。 僕はご飯も喉を通らず、これからどう切り出そうかと気が気じゃなかった。 今思えば、小さく震えていたかもしれない。 そんな僕の様子を見てお父さんが「どうした?元気ないじゃんか。」と言ってきた。 僕の些細な変化に気づいてくれたお父さんのことが嬉しかったのと、これから自分が言おうとしていることが2人をどんな気持ちにさせてしまうんだろうと不安で涙が溢れた。 言わなきゃ、だってテレビだもん、言わなきゃ。。。 僕は涙を拭いながら、ポツリ、ポツリと話し始めた。 「二人はさ、バイセクシャルって知ってる?実は自分はそれなんだよね。」 暖かい食卓は、これぞ!と言わんばかりの『ザ・重い空気』に包まれた。
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