自らを振り返えりたくない

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しかし柔らかいな、何がとは言わないけど…って何だか静かになってきたな。 痛みと煩悩に占領されている内に特別棟の方にまで来たらしい。 という事は… 「何かお手伝いですか、先生?」 「当たらずとも遠からずか…残念だがそんなことでようやく尻尾を見せた君を解放したりはしないさ」 自分から言うのは何だがこれでもかなりの優等生だ。とは言え嘘を使って相手を蹴落とし、弱味を握って優位に立ち、信頼関係すら築き上げた。 そんな嘘で固められた自分をこの女教師は気付きようやく掴んだ尻尾を離すまいとしているらしい。
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