祖なる者

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むかしむかし。 一人の戦争孤児の少年がいました。 少年は焼き払われた住宅街を歩き、目的も無く、ただ放浪していました。 破裂した水道管から漏れる水を飲んで空腹を凌ぎ、食べ物が欲しい、食べ物が欲しい、と呟きながら焼けた街を歩き続けました。 人がいない。 大人と子供。 動物もいない。 犬や猫や鳥。 みんな、何処へ行ってしまったの? 少年は、ひたすら歩き続けました。 歩いて、歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて。 少年は、遂に倒れてしまいました。
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