周りは皆、敵

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俺は走っていた。 いや違う飛んでいる。 俺は地面から数十センチ離れた場所を飛んでいる、走っている。 後ろから追い掛けてくる何か。 ああ畜生皆おいて行きやがった!! その日僕らは夜の街に繰り出していた。 小さい頃から大人に夜の街へ近付いてはいけないと言われていたけど如何せん好奇心旺盛な年頃な僕らで。 いけないとわかっていても好奇心には勝てなかったのだ。 「なぁんだ、大したことねえじゃん」 「だよな~、なんか拍子抜け」 けらけらと軽口を叩いて夜の通学路を5、6人であるく。 周りに人気はなくシンとしていた。
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