2人が本棚に入れています
本棚に追加
「…用は何?」
「ね、昨日『あんたに何がわかるっての?』ってゆったよな。」
「う…ん…」
すると、響也は服を脱ぎ出した。
「なっ…」
私は顔を赤らめて目を伏せた。
「見て」
響也がものすごく真剣な声を出すもんだから、恐る恐る私は手と手の間から覗く。
すると、響也は背を向けていた。
その背中には、たくさんの傷跡があった。
「ど…どうしたの、その背中!!!」
すると響也は真剣な顔で言った。
「俺、小さい頃から親父に虐待受けてんだ。」
「え…」
「ね、そらちゃんの気持ち、わからなくもないでしょ?」
私はうつむき、響也に謝った。
「ご…ごめん…あんなこと言って…」
響也はニコっと笑って言う。
「おしゃ…そらちゃんの可愛い顔GET…」
私は顔を上げ、顔を赤らめる。
「は…っ!?!?やっぱチャラ男はどこまで行ってもチャラいのね!!(怒)」
私はため息をついた。
「まっ、今日はお互いのこと知れてよかったんじゃない?w」
と、響也は開き直った。
「あ、そうだ。俺が今日からそらちゃんの『ヒーロー』になってあげる。」
響也は満面の笑みで言った。
私はもう一度ため息をついて、屋上を後にした
最初のコメントを投稿しよう!