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優華は父のために働き、あの見取り図をさきに持たせた。 しかしさきは夢の者に見つかり、囚われた。 疑いは当然優華に向く。 それから少しでも俺達の目をそむけさせるために、彼女はすべてを自らの仕業だと言って命を絶った。   姫君はこのことを他の者に告げはしないだろう。 みすみす見取り図を描かれ、持ち出されそうになっていたなど一族の恥だ。 しかもその持ち出したものというのが皇子の妻となった蓮見の姫君だなど、醜聞にも程がある。 姫君のことだ、秘密にしたがるに決まっている。   なら、きっと彼女はこれ以上の追及はしないだろう。   俯いた優華の顔は血の気を失い真っ白で、姫君の顔も同じくらい白かった。   裏切り者は、君だったんだね――
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