プロローグ

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一方、大陸の西側には 魔力は、人間やエルフより上の魔人または悪魔。 力が獣人より一段階上の魔獣。 この2つの魔族が住んでいた。 中央には天使のような種類もいる幻獣がいた。 今は時代が変わったせいか、人族の勢力は我らが一番と主導を持っていた龍人が消えてからずっと軽い紛争をし続けてきた。 そしてついにこの冬、違う形で大きな、そして恐れていた戦争が起こった。 魔の王の命令で、魔族は、こちら側の人族に戦争を仕掛けた。 人族の一番端の城壁が破られ、魔族からの総攻撃が始まったのだ。 同族同士の争いを未だにしていた人族にその奇襲とも言うべき総攻撃は凄まじかった。 魔族側の戦いぶりは、凄まじく、瞬く間に魔族側との境界にあったいくつもの国が滅ぼされた。 魔王サタンの目的は人族の支配などという生易しいものではなく完全殲滅を目的としたものだった。それは第3紀からの因縁が生んだものだった。 抵抗するものは魔獣によって老人、子供関係なく、魔獣の餌と化として殺されたりした。 それはひどい殺され方だった。 降伏したものは強制連行、その者達はもう二度と外の光景を見ることはなかった。 人族も黙ってやられる訳はなく、すぐに軍を集め連合軍を作った。 本来なら十分対抗できるだけの戦力が人族側にはあった。   だが愚かにも主導権争いをおこし、連携がとれない所をつかれ主力をいくつも撃破されることになっていった。   そのあとは人族にとって防戦だけの、敗北へ向かう戦いが続いた。 ようやくことの重大さ、貴族達は命の危機を感じ始める…… 人族最大の戦力を誇っていた 都市ウィーゲン国が滅ぼされた時にはもう遅かった。 あとが無くなった人族側に最後に残されていたのは、捨て身の奇襲攻撃だった。   残りの兵力をかき集め魔王軍に、 決戦を挑み、魔族達の目をそちら側へと向けさせる。 それは、誰もが無謀とも言うだろう。 その隙に選び抜かれた少数の精鋭を魔族の本拠地である魔王城に向かわせ、この残酷な戦争の原因ともいえる魔王を討つということだ。 それは、最後の賭けだった。   そして人族は勝った。 それはあまりにも遅い対応で、 それは最悪の結果だった。
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