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よーせいって見たことある?
あるわけねーだろーがァァァァァ!!!!!!
自問自答ってこんなかんじ?
まぁ、それは置いといてと。
話を戻そう。
妖精。見たことがある人はまずいないだろう。
………………俺を除いて。
☆昨日の朝~起きる前~☆
ああ……体が軽い……いつもの夢の感覚だ……。
今日はどんな光景が見える事やら。
(む、今日はお花畑か。)
辺り一面に色とりどりの花が咲いている。
(見たことの無いようなきれいな景色だな……。)
すこしこの景色に見とれていると遠くに誰かが見える。
こっちに歩いて来るようだ……。
(いつもの子だな……。ん?少し様子がおかしいな。)
遠くに見えるその子はこちらを向くと、少し寂しそうな顔
をして髪を撫でた。
そよ風も彼女の髪を撫でる。
「ーーーーーーーーーーー。」
(何を言って……ん?髪の色が!!)
そう、違うのだ。彼の記憶の中にある彼女の髪は緑・青・灰色の不思議な色をしている。そして今見ている彼女は前より少し緑色の髪が少なかった。
青色の髪は変わっていない。なのに、あの灰色の髪の量は?
変わりすぎている…………。
(増えている……?灰色の髪が…。何かあったのか?まさかとは思うが「アレ」が関係してるとかやめてくれよ………………)
不安になりつつもそんなことを考えていると、
彼女はくるりとUターンしまた遠くへと戻っていく。
3色の髪が風に揺られてなびいている。
「ーーーーーッ!!」
突然彼女が右肩を押さえて膝を地に落とす。
俺は見えにくいが何とか目を凝らして見ようとする。
そして………見てしまった。
妖精のような羽の先が黒く浸食されているようだった。
(クソッ!一体何が!?)
これが夢とは思えず、彼女に近寄ろうとするがやはり夢。
自分の体は見えず、動かせない。
ただ見ることしかできない。
最早当たり前の夢の中の状況を恨んだ。
自分の無力さを呪った。
だが彼女は立ち上がり言った。額に汗を浮かばせながら。
「先に………………あの子達を………」
(それは俺に対してか……?)
そこで夢は途切れた。
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