少年は夢を見る

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ガバッ! 布団を振り払うように飛び起きる。 「っはぁ、はぁ、…………ふぅ。……ん??」 あの夢から起きて落ち着くまでに5秒間。 その間に背中に違和感を感じるのはそう難しいことではなかった。 その違和感の正体を確かめようと後ろを向くと……… 何もない。 気のせいかと思いつつ顔を洗いに行くが、違和感はまだある。 ま、いっか。 「顔を洗って今日も元気に行きましょ~~」 なんとものんびり洗面所に向かう。 「今日の寝癖はどんなカンジかね~」 そういって鏡を見ると……………………… 「なんじゃこりゃァァァァァァァァァ!!!!!」 背中に羽が生えていた。 夢に出てきた彼女のような羽が、俺の背中についていた。 (もう今日は学校休もう………………。) 時刻は7時半を回っていた。 うん、分かってたよ。たぶんこうなるんじゃないかって事ぐらい。 でも!でもね!ちゃんと予定はあったんだよ。 1、夢の中の彼女が言ったことについて考える。 2、「アレ」について詳しく調べる。 3、寝る まず彼女が言ったことについてだけど、はっきり言って今の時点では分からないとしか言いようがない。彼女の言った「先にあの子達を」あれはやはり俺に向かってか? だとしたらいきなり生えた俺の羽にも何か意味が?? 思考の渦にはまっていくが分からないので次へ 「アレ」とは近年俺たち人間の住む星が汚染しているらしい。 何でも放射能などによる大地の汚染や急激な工業の発展に伴い大気の汚染、さらに有毒な物質が海に流れ、ろくに泳げもしない状況だ。 そんな中動物たちも生きていける環境ではなく、著しく数が減っているらしい。 人の住むところには自治体で大型空気清浄機を配置して体に影響のない程度には空気はきれいである。 さすがに海はきれいになるには時間がかかるらしい。 泳ぎたいよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!! まぁ、そんな世の中だから俺はとことんエコにうるさいのかもしれない。 自分の住む星はきれいであって欲しいからな。 「結局彼女の言葉は分かんないな………………」
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