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「まぁ無理もないでしょう。私もあなたに心配をかけてしまいましたし。」
昨日の夢の時のことか?
「え?何で知ってんの?」
あの時はまだ夢の中には体は無かった。
ただありのままの光景を見ていただけだった。
「全部知ってますよ。あなたが私を毎日見てくれていたこと。この髪の色が変わっていたことや羽が痛んだ時に心配してくれたこと。全部知っています。」
彼女は嬉しそうに語った。
(そいつはすげーな。
こっちのことは向こうに筒抜けか?
妖精の力か何かか?)
「補足すると私はあなたが言う『妖精』とは少し違う存在なんです。」
なんか心を読まれたが気にしないでおこう。
「とゆうと?」
「私は『星霊』と呼ばれる『妖精』の上の存在なんです。」
「それって妖精と何が違うんだ?」
「それはまたあなたがここに来る時に話しましょう。」
「しばらく会えないんじゃないの?」
「おっと、そうでした。話が逸れてしまいましたね。では続きを話しましょう。」
「あなたは妖精を信じますか?」
………………………え?
「目の前におるやん………………(星霊だった……)」
「ああ、すみません。あなたの住む現実に、ですよ。」
………実のところどうなのだろうか。
「うーーーん………………信じる、な。」
「そうですか~。てっきり「現実には居ない!」とか言うと思ったんですけどね~。」
なんか楽しそうだ。
「今日起こった出来事を無視して「居ない!」なんて言えるわけ無いだろ。」
本心である。
「フフッ。まぁそうですよね。」
彼女は優しく微笑む。
「それで、あなたの言う通り居ますよ。妖精は。」
「ふむ。それでそんなことを聞いてどうするんだ?」
「妖精は信じる者にしか見えません。そしてあなたは【居ると信じる】ではなく【居ると知っている】ですから確実に見えます。」
そうなのか。
まぁ俺の場合は確証を得ているからな。
「そこであなたに頼みがあります。それもとても大きな。」
「へぇ、何だい?」
「妖精達と行動を共にし、知識と力を付けてもらいたいのです。」
達ってことは複数居るのか……。
どうしようか………
学校もあるしなぁ………
………………よしっ!
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