プロローグ 11月5日(月曜日)

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「俺のことをグチグチ言ってるがな、お前だって十分変人だろうが」 「変人?この僕が?」 何がなんだか分かりませんと眼が語っているが、誤魔化しは効かない。 「マサ、その手に持ってる本の題名を言ってみろ」 「『俺と妹と従姉と幼馴染みとメイドの関係がカオスと化している』だな」 「・・・・・」 本を開くことさえせず、恥ずかしがることもなくそう言ってのけた。 「俺がメガネ女子大好きな変人なら、お前は二次元大好き厨二病患者だよ」 「あ、悪い。メイドのあとにロボッ子もあった」 「そりゃカオスな関係になるわ!!」 思わずそう突っ込んだ。マサは頭脳優秀、運動神経抜群、スタイル良好の三拍子揃っている。 だがこの通り、重度の厨二病なのだ。 いや、ラノベを持っているだけで厨二病というのは大袈裟だというのは分かる。 アニメや漫画は日本の文化だし、ラノベを読む奴なんて五万といる。 俺だってアニメや漫画ぐらい見る。ただマサの場合、話が違ってくる。
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