プロローグ 11月5日(月曜日)

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「けど次からは、リアルはちょっとなんて言って断るなよ。二次元に負けただなんて、女の子からしたら一生トラウマになるかもしれないしな」 「え、他に好きな人がいるんだとか言うよりはマシじゃなかった?」 「マシじゃねぇよ!!」 変な所で鈍感な奴だ。 そういう鈍いところは、恋愛ゲームの主人公だろうに。 「それにしても勿体ないな。マドンナまでふるとは。引く手あまたとはいえ、その調子じゃ彼女出来ないぞ?」 「数が多ければいいって訳じゃないさ。僕が付き合うとするなら、そうだな。一目惚れをした時ぐらいじゃないか」 その言葉に、思わず眉を潜める。 「一目惚れ、ねぇ」 「何だ、やけに突っかかる言い方じゃないか」 「俺、あんまり一目惚れって信じてないんだよ。見た瞬間、心を奪われるっていうやつ」
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