48人が本棚に入れています
本棚に追加
約束が果たされたからといって、俺の登校義務がなくなったわけではない。
月曜日。Monday。一週間の始まりだ。
欠伸をかみ殺す。不思議なことに、どれほど早く寝ようと気持ちよく起きれない。
まぁ、早寝したわけではないけど。
兄貴は相変わらず寝ていた。
きっと今日も料理に精を出しては、部屋を散らかすのだろう。
やれやれ、生活習慣を何とかして改めさせないと。
そういえば彩未さんは結局、兄貴に想いを伝えることが出来たのだろうか?
そんなことを考えながら、待ち合わせ場所へ行く。ポケットに手を突っ込み、軽く猫背ぎみに歩く。
場所へつくと、マサはもう来ていた。
そのインテリメガネをみるのは随分と久々な気がする。マサは俺に気付くといきなり、
「翔。僕が今何をいいたいのか、分かるね?」
だなどと聞いてくる。その視線は恨めしげだ。そんなことを言われても困る。
最初のコメントを投稿しよう!