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「・・・・・・彩未さんとの仲直り?」
マサは深く頷く。
「そう。わざとぶつかって、メガネを落として、目をつけた君にそれっぽい約束をとりつける。
その際に監視役という理由で、事情を知る友達をつける。その友達が、楓ちゃんの身を案じて君に事情を説明する。
そんなことで、君は止まらないだろう?何とか解決しようと、頭を働かせる。その時、祥一さんに聞けばお姉さんの電話番号が分かる」
「そんな、回りくどいことをするか?」
俺はそう言う。言うが、これも否定されるだろうと分かっていた。何故なら自分で訪ねた質問の答えが、なんとなく分かってしまったから。
楓はその日、新作の出る日付を間違えてオレンジに寄っている。
しかし、あの無類の甘い物好きの楓が新作の出る日付を間違えるかと言われると、俺はノーと答える。
となると、意図的に寄り道をしたのではないかと考えてしまう。
ただ、何か反論しないといけないと思ったのだ。
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