エピローグ11月11日(日曜日)

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「やぁ、おはよう。君、家はこっちの方じゃないだろう?」 その声が微かに震えていた。月曜の朝だというのに、マサの顔は病人のように青白い。 「うふふ。だって、カップルは登下校を共にするものでしょう?距離なんて気にしないわ」 その言葉を理解するのに、丸々一分はかかった。 二人の言葉が行き交いする中、やっとのこと俺は言葉をひねり出すことが出来た。 「・・・・・カップリング、成立したのか?」 「違う!!話せば長くなるけど・・・・・・」 マサの口が、碧海の一睨みで固まった。 「そうなの。本当に、翔君には感謝してもしきれない。また今度、何かおごってあげる」 「頼むよ翔!!奢り分チャラにしてもいいから、僕の話を・・・・・」 なるほど、マサの顔色が悪いわけだ。何があったのかは知るよしもないが、こんな展開になろうとは。 ・・・・・いや、待てよ。 碧海は約束のことを、苛ついていた楓から聞いていたと言った。 だが、本当は違うのではないか?
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