48人が本棚に入れています
本棚に追加
そして言われた事を、もう一度よく考えてみる。つまり、俺はいいように利用されていたというわけだ。
考えて、考えて、考えて。
出した結論は。
「・・・・・・どっちでもいいか」
そう呟く。二人の仲直りに貢献出来たのなら、どちらにせよ本望だ。
なによりも、楓のメガネ姿を見ることができた。それ以上に望むことはないのだから。
そうだ。そろそろ持久走大会がある。学校の周囲をひたすら走るだけで、この道もその中に含まれている。
体育じゃあよく転んだっけ。迷子にもなった。
だがメガネのある今の俺に、死角はない。
来るならこい!!だが授業が潰れるとはいえ、やっぱり面倒だ。
せめて寒くならない事を祈ろう。
吹き荒ぶ風を受けながら、俺は学校へと向かった。
end
最初のコメントを投稿しよう!