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マサは髪をかき上げる。
「君がメガネ女子を心の底から愛してるのは、僕もよーく知っている。だがそれを表に出しすぎだよ」
「インテリ系かつ抜群なスタイルでスーツを着こなす恭子先生なら、絶っ対メガネ似合うだろ」
「そういう問題じゃないんだよ」
「ならどういう問題だ?」
マサはガクンと項垂れる。
もう何を言っても無駄だと悟ったのだろう。
今が好機と察し、俺は持論を展開する。
「マサ。メガネとは一体何だ?」
「またその話か・・・・・・」
もううんざりだとその目線が恨めしげに問いかけていたが、言わなければ何度も聞いてくると観念したのだろう。
「低下した視力を補うための道具。もしくはファッションの一部」
「違う。メガネとは一体何か。それは女子のレベルをあげる奇跡の産物だ。昔の少女漫画じゃあ地味なメガネを外した主人公が実は凄い可愛かったなんて展開があったが、そんなものは言語道断。インテリで大人っぽいなお姉さんにメガネ、少し大人しい健気な女子にメガネ、ツンデレ少女にメガネ。たった一つアクセントを加えるだけで、可愛らしさが倍増する」
最近はメガネ男子が流行りらしい。
ファッションの一部として雑誌に取り上げられるようになってから、そのブームは始まった。
今では安く買えるお洒落なメガネ店が多く存在し、お手軽にファッションに組み込めるようになっている。
メガネが与える印象は知的、清純、大人しさ。それらが重なりたどり着くのは大人の雰囲気だ。
年上の人に憧れやすい女子からすれば、メガネはまさに絶好のアイテムなのだろう。その逆もまた然り。
女子の魅力をメガネは引き立ててくれるのだ。
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