折るどころかさらに立つ

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つかつか歩いていく会長にひょこひょこ着いていった先にあったのは………… 小さな庭でした。 いや、うん、只の庭。一面の芝生に、色とりどりのチューリップが植えてある花壇に、しゃれおつなベンチ。そして奥には林が広がっている普通の庭。中庭が無駄に豪華なのに対し、ここは普通の公立高校にもありそうな庭だ。このお坊っちゃま高校にこんなところがあったのかと、感動するぐらい普通の庭。 「なに、ぼーっとつっ立ってんだ。早く座れ。」 「え…あ、はい。」 いつの間にか、ベンチに脚を組んでどかっと座っている会長にそくされ、俺もベンチに座る。 ……端っこに。 「…おい、なんでそんな隅っこに座ってんだよ。もっとこっち来い。」 「いえいえー、会長さんの近くに座るなんて、図々しくて出来ませんよー。」 これ以上、フラグ立ててたまるかっつーのっ! 「ほう。さっき、散々人を笑っておいて、今更図々しいと?」 「うっ。」 痛い所をつかれ、言い返すことが出来なかったので、渋々会長に近付いて座る。 勿論、微妙に距離を空けて。 …1つ、思ったことを言っても言いかな? コイツ……王道会長の癖にバカじゃないだと…!? ………解せぬ。
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