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「「すっごーい!なんで?なんで分かったのー?」」
双子はとても嬉しそうにしながら、俺の手をとる。
「なんでって……いくら、お二人が似ているからって、全て同じというわけではないじゃないですか。」
「「具体的には?」」
「色先輩が若干たれ目で、黒先輩が若干つり目なとこですかね。僅かな差ですけど。」
「「ふふっ、吉野遊!改めて気に入ったよ!」」
「だからさ」
「僕らと」
「「友達になって!」」
「喜んで。」
俺がそう言うと、草花兄弟は嬉しそうに、俺の手を握ってぶんぶんと振る。
その可愛さに悶えていると、腕の動きがピタッと止まって、二人が恥ずかしそうに、もじもじし始めた。
もじもじとか可愛いなぁ、もう!
「あ、あのね」
「吉野遊のこと」
「「遊って呼んでもいい?」」
なっ!?眉を下げて上目遣いだと!?
可愛すぎるじゃないかこんちくしょう!!
俺は迷うことなく「はい」と返事をした。
可愛いは正義。
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