842人が本棚に入れています
本棚に追加
*サクside
「……やっぱ、無理っ!逃げ切る自信ないっ!」
そう叫ぶユウに、気付いたらこんなことを口走っていた。
「大丈夫だって!俺がユウのこと守るから!絶対に!なにがなんでも!」
「っ!?///」
小さく息を飲んだユウの、身体の動きが止まる。
そりゃそうだろう、急にそんなことを言われたら。
言った自分だって驚いてるんだから。
凄く動揺してるんだろうな、ユウ。
今俺の中に、そんな風に思える冷静な俺と、ユウへの気持ちが爆発しそうな俺がいる。
理性と本能ってやつ?
なんか違う気がするけど、どうやら今俺の身体を動かしているのは、後者らしい。
「守りたいんだよ、ユウのこと。ダメか?」
言いながら、ユウを優しく後ろから抱き締める。
力を入れたら壊れてしまいそうなユウを、優しく。でも、強く。
「それとも、俺じゃ頼んない?」
耳許で囁く。
「んっ//」
ユウがピクリと反応する。
そっか。ユウ、耳弱いもんな。
でもさ、そんなことされたら俺………………
止まんないよ?
最初のコメントを投稿しよう!