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鬱々としていると、気付いたら背後にサキュバスさんが後ろに立っていた。なんと言う偶然。
「……キミか」
「キミか、とはなんじゃ! 我の名はサキュバス・アリーヤ・クロエという名があるというのに」
「……じゃあ、サキュバスさん」
「なんじゃなんじゃ、それでは我が国の国民全員を呼んでいるのと同意ではないか。クロエと呼べ。我は貴様をナミヒトと呼ぶ」
「…………クロエさん」
「さん付けはいらぬ。我と貴様の仲であろう」
「……何の仲だ」
「ふむ……、打ち明け話をした仲?」
「…………」
「黙るでない」
いや、黙るよ。何で昨日の今日で来るんだ。いや、日付的には今日の今日だが。
ああ、サキュバスさんもこの食堂を使う可能性があるということも分かっていたはずなのに。サキュバスさんは王女なのだ。家事が出来るわけがない。なら食事はここか購買だろう。しかし、サキュバスさんはこちらの方が好むだろう。惣菜パンを食べようとはしなさそう。
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