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「それは無いと思うよ
クラスの誰かが言ってたんだけどアイツが街中で高級車に乗った年上の美人と楽しそうに話してたとこ見たって聞いた事あるもん」
「そう…なんだ~…」
瑞希と凪嘉の話を聞いて少年の机を横目で見る莵茶魅
数日後の昼休み―
昼休みのチャイムが鳴り、水の入ったペットボトルとサンドイッチを持って教室を出た少年を見た莵茶魅が少年の跡を追う
「気になって注意して見てみれば…毎日、昼休みはいつも教室にも食堂にも何処にもいなかったからねぇ
今日こそは突き止めてやる」
少年に気付かれないように跡をつける莵茶魅
「それにしてもさっきから色んなとこ歩いてばっか
いつになったらご飯食べるんだろ?」
廊下の角から隠れて少年を見て疑問に思う莵茶魅が少年から一瞬、目を離す
「あっ!嘘…見失っちゃったかな~?」
少年を見失った莵茶魅が急いで少年を見失う直前までいた階段まで走る
「この階段って屋上に続いてるんだよね…?
でも立入禁止だって瑞希が言ってたような」
屋上に続く階段を登る莵茶魅
「やっぱり立入禁止だよね…」
屋上に出る扉に立入禁止と書かれた貼紙を見た莵茶魅が鍵の開いている窓に気付く
「まさか…?
でもここからなら確かに行けないこともないかも……」
窓を開けてよじ登り、何とか屋上に出る莵茶魅
「やはりここからの眺めはこの学校で見た景色で最も美しい…」
屋上から見える離れた海を眺めて持ってきたサンドイッチの袋を開けて食べ始める少年
「あっれー?
やっぱりいないのかな?」
莵茶魅の声を聞いて驚いた少年がサンドイッチを喉に詰まらせ、急いでペットボトルの蓋を開けて水を飲み、サンドイッチを流し込む
「うーん?ここにいないはずないんだけどな~」
屋上で少年を探し始める莵茶魅を見てメモ用紙を一枚切り取り、紙飛行機を折り始める少年
「それにしてもここから海が見えるなんて思わなかったなぁ
今度、瑞希と凪嘉と一緒に来よ~」
屋上から見える海に気付く莵茶魅
折った紙飛行機を莵茶魅の後頭部に目掛け、当てる少年
「痛っ…もぉ~って紙飛行機?」
落ちた紙飛行機を見て疑問に思いながらも拾い、飛行機の左側の翼に文字が書かれているのに気付く莵茶魅
「LOOK?」
紙飛行機の中身に書いてある文章を読む莵茶魅
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