第1章 ダンジョンマスター始動

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セレーナの精霊の準備も終わったし、転移装置だな。 「1000Pを使って隠蔽型、転移装置を設置。この部屋と、イメージ地図上の検索地点を結べ。」 サー。ポイントを1000P消費して、隠蔽型転移装置を設置します。 コアの回答と共に、部屋の端の床に直径1Mほどの魔方陣が現れる。次は地上エリアだ。 「地上の転移装置を中心に高さ0.5M、たてよこ20Mで、ダンジョン拡張。」 サー。ポイントを2000P消費して、指示通りにダンジョンを拡張します。 コアの回答がおわると、とたんに地上エリアの情報が頭の中で把握できるようになった。地上0.5Mまでしかわからないが、どうやら魔物などの危険生物は範囲内にはいないようだ。原生林地域だけあって、樹木が多く、その上にいられると気付けない。転移装置の隠蔽能力は転移直後は使用者に対しても有効だから大丈夫だと思うが、セレーナには気をつけてもらわないと。 「セレーナ。地上エリアに魔物などはいない。転移して、精霊たちに半径50kmの地域を調べてもらってくれ。頼んだら、一回こっちへ戻って。精霊も契約者のセレーナのもとへは自由に戻れるはずだ。転移先にいる間は、常に敵襲を警戒しろよ。」 「わかりました。早速行ってきます。戻る前に何かあれば心話で伝えるようにします。」 そう言って、転移装置の上に乗ると、こちらを見て 「では、いってきます!」 と言って消えた。無事転移装置は機能したようだ。セレーナもすぐにまた現れた。周囲の安全をすぐ確認すると、精霊たちにあとは任せ、戻ってきたようだ。少なくとも、地上エリアの上部には魔物はいなかったらしい。それから数分で精霊たちも戻ってきた。 「下級の精霊たちと連携していて、これからは常時監視できるそうです。魔物などの分布イメージは私を通してゴッドも見れますよ。彼らが直接広げる速度より大分遅れますが、今も徐々に監視範囲を広げてくれてるようですね。」 精霊の力は思っていたよりも万能だな。最上級精霊だからかもしれないが。イメージを見てみると、どうやら最も近くにいる魔物の群れでも1kmくらいのあたりを動いている。よし。では次は俺が外に出る番だな。
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