第1章 ダンジョンマスター始動

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今朝、ゴッドに付き従い、ついにダンジョンが開放されました。ダンジョンの開放をゴッドに従って目にした時といったらもう、言葉にすらなりませんでした。さらにはその主力が私と召喚した精霊なんです。これはもうがんばるしかありません。それで早速動こうと思っていたんですが、やはりゴッドは私など及ぶ余地もないくらい冷静でした。 開放も何段階にもわけてチェックしつつやりましたし、罠を仕掛け終わっても、 「じゃあ、とりあえず戻ろうか。とりあえずダンジョンマスターとしての第一段階はこれでいいだろう。」 と遠まわしに私を止めてくださいました。このままだったら、勢いのままに魔物を狩りに行って、やられることはなくとも、ダンジョンにつながる手がかりを残してしまったかもしれません。そう諭されている事に気付き、一度落ち着くことにします。 「魔物が近づくまで、どうしてますか?ゴッド。監視は精霊に任せておけば大丈夫だと思うので、少し手持ち無沙汰になってしまいますが。」 「別にいいだろう。これからも常に働き続けるわけじゃないはずだ。またゆっくり話でもして時間をつぶそう。お昼にはまだ早いから、何か飲み物用意してくれるか?」 確かにそうです。パートナーならもっとゴッドの考えを読まなくては。 その後は私が用意したお茶を飲みつつ、雑談をしながら、ゆったりとしていました。話の中でゴッドが 「そういえばセレーナの体は普通のものなのか?」 と訊ねられましたが、これはゴッドの体のことも含めもちろん昨日のうちに確認済みです。理由はもちろん決まっています。ゴッドとの子供ができないということを知ったときは少し落ち込みました。 「はい、昨日コアにも確認を取ったので、そうだと思います。ゴッドの体は主にコアの力で構成されているんですよね。」 「ああ、そうだな。ということはセレーナには寿命もあるのか。」 ゴッドも少し残念そうな顔でおっしゃられます。それはそれでうれしいのですが、こんな大事なことを私がコアに確認していないはずがありません。 「コアの話では、Lvがあがれば、強化でゴッドの命と直結できるそうです。ですから、心配なさらなくても大丈夫です。一生お供しますよ、ゴッド。」
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