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「ふぅー…酔っ払いは帰ったし…帰るか」
俺はタクシーが走り出した反対方向に歩き出した。
いつもはこの帰り道も、志乃と歩いていた…
色々な話をした。
家に着くのがすごく早く感じて…
でも、一人になると家に着くのが遅く感じて…悲しかった。
外の景色も…こんなに光がいっぱいで、凄く綺麗で…
志乃と居る間は全然気付かなかった……
俺は志乃しか見ていなかったから…
「ふぅー…」
家に着いて俺はベットに横になり、携帯を手に取った。
携帯にはまだ、志乃との思い出が詰まってあり…
電話番号もメールアドレスも残っている。
別れてから…消そう消そうと思っても、手が言う事を聞かない。
心が諦めていても…身体はまだ諦めてはいない様な感じがした。
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